「遺言書を書いて」はダメ!親に遺言書を書いてもらう4つの方法

遺言書を作成する方が増えてきている印象があります。

実際、自筆証書遺言の作成された件数自体は不明ですが、自筆証書遺言の検認申立件数はここ数年1万7000件ほど、公正証書遺言の作成件数は11万件前後で、ほぼ毎年増加しています。

自分の築いてきた財産を自分の意思で分配したいと考える人が増えてきたのとともに、遺言書を書いておけば、無用の相続争いを回避できることにもつながります。

最近では「終活」という言葉とともに遺言書を書くことも身近なものとして抵抗感がなくなり、社会的にも一般化してきました。

1.親に遺言書を書いてもらうには

ただ、実際、相続争いを回避することが目的であったとしても、いまだ健在な親に対して遺言書を書いてくれるように頼むことは気が引けるのではないでしょうか。

遺言書は「死ぬ前の準備」と捉えられる場合があるため、人によっては気分を害してしまうことも事実でしょう。

言い方を間違えたために「怒らせてしまい、書いてもらえるものも書いてもらえなくなった」といった事態になりかねません。

ストレートに「遺言書を書いて欲しい」と言うのではなく、以下の方法によれば、角が立つこともないでしょう。

①「遺言書を書いて」と直接言わない

親に遺言書を書いておいて欲しいと考えている子は思いのほかいます。

ただ、言い方ひとつでへそを曲げてしまう可能性もあります。

そのため、言い方を工夫する必要があります。

言い方を間違えた結果、「いずれは書いてくれたかもしれなかったのに、余計なことを言ったばかりに、書いてくれなくなった」とういことは少なくありません。

コツとしては、「遺言書を書いて欲しい」といった直接的な言い方はなるべくしないことです。

前述のとおり、人によっては死ぬ前の準備をさせられている感覚になってしまうからです。

ですから、言葉は悪いですが、方便でもよいため、「誰々さんが遺言書を書いたみたい」「この前のドラマ、遺言書を書いてなかったために、相続争いが起きてしまう内容だった」など間接的に、時として回りくどい言い方をした方が、波風を立てることなく、結果として遺言書を書いてくれる可能性が高くなる場合があります。

遺言書というワードを徐々に、少しずつ意識してもらい、まずは遺言書について興味を持ってもらうことから始めた方が、言われた方も感情的にはならないでしょう。

②遺言書がない場合の争続リスクなどを伝える

遺言書を書いていなかったために、相続争いが起きる場合があることを伝えることも有用です。

実際にあったトラブルや相続争いの事例を伝えると尚よいでしょう。

遺産トラブルは決して他人事ではないと認識してくれれば、危機感を持ち、進んで遺言書を書いてもらえるかもしれません。

③専門家のもとで話を聞く

いきなり遺言書を書いてとは言わずに、「まずは専門家に話しだけでも聞いてみよう」「相談してみて、遺言とはどのようなものか聞くだけ聞いてみよう」と誘ってみるのもよいかもしれません。

興味本位で聞いてみようとなる場合もあります。

専門家から、遺言書を作成する場合のメリット、デメリットなどを実際に聞いたうえなら納得、判断もしやすいでしょう。

なお、当事務所は、相談は時間制限もなく何度でも無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

④自分が先に書いてみる

まずは自分で遺言書を書いてみて、その体験談を親に伝える方法もあります。

親としては驚きの声で「何で遺言書を書いたの?」と普通はなるでしょうから、その理由(書いておくことのメリットなど)を明確に伝えることができれば、親と子が考え方を共有できるようになります。

親としては、その理由を聞いたら、「自分も作らなければ」と考え、作成に向けて背中を押される感覚となり、結果として親も遺言書を作成しようとなるのではないでしょうか。

2.まとめ

遺言を書くも書かないも遺言者の自由です。

決して強制してはなりませんし、そもそも強制してしまうと場合によっては相続欠格として、相続人の地位を失うこともあります。

親に遺言書を書いてもらいたいと思っているのであれば、自然な流れで書いてもらえるよう遺言の重要性、必要性などを説いて、納得してもらうことが一番です。

人間、一度気になりだすと、頭からそれが離れなくなるものです。

そのため、まずは遺言に興味を持ってもらう工夫が必要になるでしょう。

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