戸籍(除籍)謄本のバツ印はどういう意味?

1.戸籍のコンピューター化

平成6年以前の戸籍謄本は、紙に手書きされるか、もしくはタイプ打ちされて戸籍簿が作成されていましたが、そのような方法では間違いが起きやすく、事務処理に日数もかかっていました。

そこで、戸籍法の改正により、平成6年以後、各自治体が順次、戸籍謄本をコンピューター化していきました。

コンピューター化により、事務処理の迅速化、発行時間の短縮化を図ることができました。

2.バツ(×)はその戸籍から除かれている印

一方で、コンピューター化前の戸籍(除籍)謄本を見ていると、そこに記載されている人の名前の上に、「×」とバツ印がされているものがあります。これは除籍されたことを表しています。

そして、基本的に以下のどちらかの理由によって印がつけられていました。

◆その人が死亡したとき

◆その人が婚姻や離婚、転籍したとき

つまり、婚姻などでも除籍となり、×がされるため、×がされていることをもって、当然にその人が死亡しているとは限らないことになります。

バツ印をすることによって、その者がその戸籍の構成員から除かれていることを端的に表しているのです。

3.死亡による場合

人が死亡すると、役所に死亡届を出します。

役所は、その死亡届に基づいて、死亡の旨を戸籍に記載しますが、コンピューター化前の戸籍には、その死亡の旨とその年月日に加え、その人の名前の上に×が記載されていました。

4.婚姻などによる場合

前述のとおり、戸籍のコンピューター化前においては婚姻などでも×によって、除籍されたことが表示されていました。

たとえば、婚姻によって、あらたに戸籍が作られますが、夫婦はその新しくできた戸籍に移ることになります。

そして、戸籍事項欄には「年月日だれだれと婚姻により除籍」といったように除籍理由が書かれます。

離婚の場合も×によって、除籍されたことが表示され、戸籍事項欄には「年月日だれだれと離婚により除籍」といったように除籍理由が書かれます。

ちなみにバツイチ、バツニといった表現の仕方は、この×印が由来とされています。

5.コンピューター化後の戸籍では

平成6年以降、順次、各自治体において戸籍はコンピューター化されていきました。

コンピューター化後は、身分事項欄に「除籍」と記載され、死亡や婚姻などの除籍理由が書かれますが、×で表示されることは無くなりました。

6.まとめ

昔の戸籍(除籍)謄本を見ていると、×の印が書かれたものが多くでてきます。その表示の仕方から死亡したかのように感じますが、前述のとおり、婚姻や離婚によっても×印がついていました。

×によって、その戸籍から除かれていることを簡単に確認でき、具体的にどのような理由で除かれたかは、戸籍事項欄をじっくり見れば分かることになります。

戸籍を調査する場合には、「×の記載があるから死亡している」と安易にとらえず、戸籍事項欄も丹念に読み込む必要があります。

もっとも、昔の戸籍は手書きの場合もあるため、戸籍事項欄を見ても判読しにくい、もしくはまったく読めないといった場合もあります。

そのような場合はいくら考えても分からないため、発行した役所に問い合わせるか、専門家に相談することをオススメします。

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